今回ご紹介させて頂くのは2004年に公開され話題を呼んだタイ産ホラーになります。アジア系ホラーは和風ホラーのテイストを含んでいるので、邦画ホラー好きな方は存分に楽しめると思います。

最近?では「シャッター」というタイトルでハリウッドリメイクがされていて、オリジナルは10年も前の作品ですし、もしかしたらそちらの方なら知っているという方もいらっしゃるかもしれませんね。

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写真に写る陰 忍び寄る恐怖

タイトル通りこの映画のテーマは心霊写真です。一時期物凄く流行っていましたよね、夏になると特番が組まれて全国、果ては全世界から様々な心霊写真が集まって霊能者がそこに込められた想いを読み取るという感じで。

死者が、もしくは生霊が写真に写るのは、何かしらの想いを撮影者または写っている誰かに伝えたいからだそうです。

この映画も同じで、写真に写る“誰か”が、死んでもなお消える事のなかった想いを伝えたくて、バンバン出てきます、写真の数は相当あります、凄いですね。

勿論それだけではありません。写真と同時に、恐ろしい体験が主人公達を襲います。その演出がなかなかよく出来ていて、邦画で言うなら「呪怨」の空気と似ていまして、かなり楽しめました。

事故 ひき逃げ 映り込む影

それでは本編のお話をしましょう。イケメンなカメラマンのタンは、恋人で同棲中の大学生ジェーンを連れて、高校以来の親友である男性の結婚式に呼ばれていました。

どうやらタンとその男性の他2人、合わせて4人はかなり仲のいい友達で、付き合いも相当長いらしく、パーティではとても楽しそうにふざけ合っていました。

その帰り道。ジェーンの運転する車でイチャイチャしていた二人は、突然飛び出してきた髪の長い女性を轢いてしまって、慌てて死体らしきものに駆け寄ろうとしたジェーンをタンは止めてしまい、二人はそのままひき逃げをしてしまいました。

翌日から、二人の日常はおかしくなります。タンが撮った写真には奇妙な影が映るようになり、人と人の間に不気味な女の顔が浮かび上がり、タンの部屋の暗室で洗面台?からズルズル出て来る髪の長い女をジェーンが目撃したり(これは夢オチでしたが)

ジェーンはあの轢き逃げのせいだ、すぐに確認すれば良かったのにと不機嫌。ですが、病院に問い合わせてもその日は事故などで運ばれた患者はいないというのです。

さらにその事故現場に行くと道路整備はしているのですが、オッチャンに聞くと車が看板(だったかな)にぶつかっただけで、人身事故は起きていないと。

ならばあの日轢いた女性は何だったのか。タンの写真に映る陰の正体は?ジェーンはただあの事故でパニックを起こし悪夢を見てしまっただけなのでしょうか?そんな感じで続きます。

夢?現実?付きまとう女

タンが一人で自室に居る時に女性が入ってきて、てっきりジェーンだと思って声をかけたのですが返答がなく、彼女が入っていった暗室の扉は開かない。

ガチャガチャやっていると電話がかかってきて、その相手はジェーン。ならば今暗室にいるのは?と思って今度こそ扉を開けるとそこには誰もいない。

また、ジェーンを迎えに大学に行くと、ガランとした教室にジェーンが1人座っている。声をかけると目やら口やらから血を流し、すごい顔で「うそつき」と罵る(夢オチ)

新婚カップルの写真を撮ったあと、タン一人の中ブレーカーがいきなり落ちて部屋の中は真っ暗。何だ何だと思っているとカメラのシャッターが勝手に動き出し、真っ暗の中一瞬一瞬フラッシュで明るくなる度に女性がいるのが見えて、何とかスイッチに辿り着いて灯りをつけると誰もいない。

さらに、事故直後からタンは首の後ろが妙に痛むようになり、医者に行っても問題なし。ただ、体重を測定した時、何かがおかしかったらしく、2回測るはめになりました。

事故のあとから起こる異常な現象。それに共通しているのは髪の長い女性。ジェーンとタンの恐怖はどんどん上がっていきます。

写真に隠された真実 過去の過ち

ジェーンは女性が写真に映るのは大学のとある一室だという事に気付き、インスタントカメラ片手にその部屋へ向かい、写真をパシャパシャ撮ります。

そしてそこで、ネートという女性の存在が浮かび上がりました。成績優秀で表彰された写真や、タンとのツーショットも見つけて、ジェーンは「この子誰なの?」と問い詰めます。

そして語られる過去。ネートは頭はいいのですがかなり内気というか、変わった子で学校内で浮いていたそうです。

タンは何となく彼女に声をかけ、それに喜んだネートはタンに惚れ込み二人は付き合うようになったのですが、タンはどうしても彼女を愛する事が出来ず、別れようとするとネートは手首を切って脅すので、疲れ切ったタンは例の友人達の手を借りて別れ、その後は知らないそうです。

タンは「愛そうとした。でも愛せなかったんだ」と懺悔し、ジェーンはタンに同情して「あなたは悪くないわ」と慰め、何とかネートを成仏させようと彼女の実家に乗り込む事にしました。

ネートの母親は、ネートの友達だと言うとすごく嬉しそうに歓迎してくれたのですが、目を盗んでネートの部屋に行ってみるとそこには干からびた死体が……ネートは自殺していて、母親は娘の死を認めたくなくて葬儀をしていなかったのだと。

何とか説得をしてネートの葬儀を行い、これでもう安心だと思っていたのですが、ネートはしつこくやってきます。

タンが寝ているとベッドの下からネートが現れ、慌てて逃げ出し階段を降りるのですが、いくら降りても降りても4階の無限ループで、それならばと非常ハシゴで降りれば、上から逆さまになったネートが一段一段ハシゴをゆっくりと降りてきて、パニックになったタンはハシゴから落下(軽傷で済みました)

階段の途中でジェーンを見かけて声をかけていたのですが、やっぱりそこにいたのはジェーンではなくネートで、また「うそつき」「卑怯者」と罵られました。

まだ何かありそうですね。ネートの言う「うそつき」「卑怯者」とは一体どういう意味なのでしょうか。そこに隠された意味、過去に犯してしまった過ちが、全ての真実を語ります。

ここからネタバレですよ

タンの写真を調べていたジェーンは、誰が撮ったのか分からない、タンの自室を撮った写真を見つけまして、それをパラパラ漫画のようにめくってみると、女性の影がゆっくりと棚の方に向かっていきます。

その影が示した場所を探してみると、あられもない姿のネートが映っていました。制服は着ているのですが、例の親友3人にレイプされている写真だったのです。

そこで明かされる本当の真実。ネートが気に食わなかった3人は、酔っ払いながらたまたま研究室に一人でいたネートを襲い、レイプし、口封じの為にタンに写真を撮らせたのです。

愛しいタンにレイプ現場を見られ、助けて貰うどころか加担され写真を撮られ、最愛の人に裏切られたネートはショックで学校を去り自殺してしまったのです(1回は母親が見つけて未遂に終わりましたが、その後死亡してしまいました)

タンの悪行に「ひどい、よくこんな事出来たわね、最低よ!」とジェーンは激怒して出て行ってしまいました。さすがにこれにはタンの味方にはなれませんね。

ジェーンに全てを知られ、フラれ、逆ギレしたタンはカメラ片手に「出て来いよ、いるんだろ?俺を愛しているんだろ!?」と叫びまくります(このお話だと、死者は愛している人間の元に訪れるのだそうです)

しかしなかなか写真にネートは映らず、諦めたタンが床に落としたカメラがたまたまタンに向かってシャッターが押され、そこに最後の真実が。

首の後ろの痛み、体重測定の時の異常、ネートはなんと、タンの肩に座っていたのです、肩車です!そりゃタンがいくら室内を撮っても写らないはずですよ、撮影者の肩に乗っかっていたのですから。

まさかのネートの居場所にパニックになったタンは、今度は窓から外に転落(よく落っこちますね)今度こそ死んだか?と思いきや、入院しました。

しかし入院先は普通の病院ではなく、タンは猫背俯きでベッドに座り込んでいて、それを悲しそうに見るジェーン(まだ愛想つかしてなかったのですね、それとも同情でしょうか)

ジェーンが室内に入る時にドアが揺れて、ガラスの部分にタンが映るのですが、やはりその肩にはネートの姿が……彼女はいつまでもタンの肩に乗っかり続けるのでしょう。

悪い事をするとこうなりますよー

そもそもの原因は、タンによるネートへの裏切りです。あ、そうそう、親友3人は途中で全員投身自殺しました。その時にあの時の新郎が「どこにやった、あの写真だよ!どこにやったんだ!」って叫んでいましたので、ネートに追っ掛けられて写真を探していたのでしょう。

同情で付き合ったのもどうかと思いますが、いくら友達が気の強いヤンキーで彼女が浮いた存在だからと言ってもレイプに加担はダメですね。

友達を怒らせる事になったとしても、悪い事をしているのは友達なのですから、そこは写真を撮らずに止めるべきでしょう(だから「卑怯者」と言われたのかもしれませんね)

さらに轢き逃げ。過去の真実をねつ造して本当にあった事を語ろうとしない。この男は見た目はイケメンですが、ヒドイですね、ダメ男ならぬクズ男です。

それでもなお愛して愛して一緒に居たくて現れたネートの愛はすごいですね。こんな事されてもなお愛してるなんて。

まぁ、唯一の救いと言えば、ジェーンや例の新婦が巻き込まれなかったという事ですかね。ホラー映画では原因である元加害者以外も死んだりしますけど、ネートは狙った3人を自殺に追い込み、タンと一緒にいる事だけをしていますから。

ジェーンを脅かしたりしたのは、真実を知って欲しかったからですかね。結婚そうそう旦那を亡くした新婦さんは可哀相でしたけど。

悪い事をしちゃいけません。そういう事をすると痛い目に合いますよ。タンやその友人達のようにならないように気を付けましょうね。

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